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ふと出会った紫色の湖を写した1枚の写真。 日本にはこんなにも不思議な色をした湖が存在しているのか!? しかもそこは、私の心の中の大切な人と、再会ができる場所だという。 本当にそんなことが…? 私は期待と不安を胸に抱き、 Vストローム250とともに本州最北の地、下北半島へと旅立った。
写真=武田大祐:タンデムスタイル創刊から本誌を撮影。正統派ツーリング企画からタンスタ特有の変わり種企画で 歴代編集長のあられもない姿を撮影し続けてきたカメラマン
ライダー・文=福本優香:バイクに乗っていることが楽しくてしょうがないバイク女子。とくにヤマハのSRがお気に入りで、初のマイバイクもSRを購入したほど。空手歴10年の黒帯で、得意技は上段回し蹴りだとか。そんなわけで、好みのタイプは北斗の拳のケンシロウだそうです
今回のツーリングスポットはこちら
- 尻屋崎灯台
- 仏ヶ浦
- 願掛岩
- 脇野沢のおサル
- 海峡ライン(国道338号)
- 鯛島
- 大間のマグロ
- 宇曽利山湖
- 恐山
- 三途川太鼓橋
- 恐山の冷水
- 恐山の地獄絵図
- 青森県道4号
- 極楽浜
※本記事は2019年8月24日発行タンデムスタイルの企画をベースにしています
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止まった心と、すぎてゆく時間…
もう会えないと思っていた人に再び会えたら、あなたは一体どんなことを話しますか? 今回の舞台は青森県の下北半島。私はまだ東北を走ったことがなく、どうしても行ってみたかったこと、紫色に染まる宇曽利山湖の写真に感動し、この目で見てみたくなったこと。そして高校時代、東北のある学生たちのお芝居を観てイタコという存在を知り、亡き人と再び会うなんて可能なのだろうか?と、すごく興味が湧いていたこと。
私は小学3年生のときに母方の祖母を亡くしました。母からは「ばぁばはずっと優香を見てるんやで」と言われたけど、本当なのかなぁ。三つの海に面した下北半島。オノのような地形をしているので、まさかり半島とも呼ばれている。どうせ行くなら全部の海沿いを走りたい!というわけで、下北半島中心部のむつ市からスタート。そこから反時計回りに半島一周です。まず最初の目的地は本州最涯の地『尻屋崎』だ!
一緒に旅をする相棒は、スズキ・Vストローム250。最近街でよく見かけるので、どんなバイクなのか気になっていました。たとえるならば「こんにちは!」と私が声をかけると「……こんにちは」とボソっと返事をするシャイな男の子のイメージ。よろしくね。トップケースに麦わら帽子とメイクセットを詰めて…と。よし、準備OK。Vストロームにまたがり、ギヤをローにいれる。さぁ行こう、出発だ!
道6号むつ尻屋崎線に入ると、私とVストロームの前には光り輝く広い海。空とまったく同じ色をしている。これが本当のスカイブルー。最涯の海はこんなに鮮やかな色をしていたんだな、とあらためて思った。気持ちいい! この道をまっすぐ北に向かって走ると、尻屋崎灯台の入り口ゲートにたどり着く。不思議なことに晴れているはずなのに、岬に進むにつれ私は霧に包まれてしまった。こんなにもピンポイントで岬の天気だけが変わるのか。あ〜これが本当のキリキリマイ。キリがないや。
いたいた、お馬さん! ここではたくさんの『寒立馬(かんだちめ)』が放牧されていて車道も含め、全部お馬さんの土地! 好きなところを歩き、好きなところで眠る。馬たちは周りなんてまったく見えていないのか、私が声をかけてもまったく動じない。みんな自分の世界に没頭している。なんて自由な空間なんだ。いいなぁ…。
私は尻屋崎灯台の近くにバイクを停めた。そして、灯台の周りや波打ち際など、いろんなところを歩いていると霧が晴れ、目の前に岬の風景が広がり始めた。灯台の横にある崖に立ってみる。向かって右を見れば太平洋、左を見れば津軽海峡。今立っているココが二つの海の境目。どこまでも続く海の端っこってなんかおもしろいや。 尻屋崎の象徴、白いレンガの白亜の灯台。明治9年に建てられ長い歴史の中、戦争や激しい海流にもジッと耐え抜き、今も海峡をゆく船を見守っていた。高台に建てられた灯台の下では、波が岩に何度も激しくぶつかっている。私の周りには、黄色にピンク、紫の小さくてかわいらしいお花がたくさん咲いていた。激しい波とそこはかとなく咲くカラフルなお花たち。最涯ての地とは荒々しくも優しげで、1秒1秒ゆっくりと時間が刻まれいる場所だった。
そして、私が近付いても無視し続けて、ずっとムシャムシャと草を食べ続ける寒立馬たち。そんな中、ジッとどこかを見つめて立っている一頭の茶色い馬。ムキムキの足で体を支え、凛々しいたてがみに優しい目。私は馬の前に立ち「こんにちは、寒くないの?」と話しかけてみた。沈黙の後、茶色い寒立馬は目から一筋の涙を流した。えっ!? なんで…? つぶらで大きな瞳から流れる涙。まさか馬が泣くなんて。驚いて思わず「どうしたの?」とたずねたが、返事があるわけもなかった。
最涯の岬は、私に不思議な情景を見せてくれた。この出来事は絶対忘れたくない。寒立馬たちに「ありがとう」と手を振り別れを告げた。振り向くと、スカイブルーの景色にVストローム。カ、カッコいい…。彼の元へ行き、ヘルメットをかぶりながら「次は大間崎! 楽しもうね」と声をかけ、灯台に背を向け走り出した。
尻屋崎入り口ゲートを抜けると、後はずっと海沿いを走っていくのみ。この道、国道279号線はとにかく気持ちがいい! 空は高く海は広い。どこまでも終わりなく続いてる。当たり前のことなんだけれども、この当たり前が好きだ。風も涼しく、永遠に走っていられそうな日だった。気が付けば、津軽海峡は夕暮れの景色に。海の色は濃く深い青になり、空はオレンジやピンクと薄い紫が混り合った不思議な色になっていた。
すると突然、一羽のカモメが数秒間、私とVストローム250の横を並走してくれた。わぁ! 大自然からのサプライズ!! 『粋やな』と喜びを感じていると、私たちは知らぬ間に大間崎周辺に入っていた。このまま本州最北端の大間崎へ向かいたい気分だったが、暗くなっていたので、今日はここまで。宿へ行き「Vストローム250、今日もありがと。明日もよろしくね。おやすみ!」と声をかけ、部屋へ向かった。
尻屋崎灯台

濃い霧が晴れたら、最涯の岬に立つ『尻屋崎灯台』が姿を現した。高さ32.8m、レンガ作りの灯台としては日本一の高さだそう。本当は舗装路もちゃんあるんだけど、砂利道の方が最涯感あるじゃん。ということで、初ダート…。いっちゃるか!

尻屋崎は江戸時代に南部藩の牧場があったそうです。今は大きな寒立馬が放牧され、悠々と自由に暮らしています。もともとは「野放馬」と呼ばれていたのを尻屋小中学校の校長先生が「寒立馬」と書き初め会で詠んで以来「寒立馬」と呼ぶようになったそうです

歌的な風景の中をゆっくり近付いてきた1頭の寒立馬。思わず「こんにちは」と挨拶。目には涙。えっ!? なんで泣いてるの?

なんと! むつの市街地でカモシカを目撃。特別天然記念物が街を歩いているなんてビックリ
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大きな半島の片隅にある幻想的な異空間
翌朝「おはよー!」とVストローム250の元へ駆け寄り「今日もたくさん走ってね!」と声をかける。本格的に走る前にまずは朝食。最北端到着もそこそこに大間崎で大間のマグロをいただきます! 私が選んだのは赤身、中トロ・大トロがのった豪華な丼ぶり。朝からこんな贅沢してごめんね! 今日はこのまま国道338号・海峡ラインを走って、まずは仏ヶ浦に向かう。海峡ラインと呼ばれている道だから、ずっと海沿いだと思いきや、峠道もたくさん。クネクネのカーブでは、Vストローム250の余裕のある走りに身を任せ楽しんだ。
海峡ラインを快走すること30分。明らかに今までと違う海岸が見える。すぐにわかった、あれが仏ヶ浦だ! 仏ヶ浦とは、幻想的な姿の奇岩群にまっ白な砂浜、そして肝胆相あい照てらす青い海の総称。私はVストローム250から降りて仏ヶ浦を散策した。信じられないほどの高さと大きさの凝灰岩(ぎょうかいがん)の数々。どれもこれも奇妙な形。ここは約2,000年前、海底火山の噴火によって作り上げられたもの。なぜか、ひとつひとつに「如来の首」や「極楽浜」と不思議な名前が付けられている。古来の人は、ここに天国でも見たのだろうか?
そういえば、かつて西方極楽浄土という考え方を聞いたことがある。そして、じつは恐山菩提寺の真西に存在している極楽浜。これは何か関係があるのかしら? 人っておもしろい。本来はただの岩なのに、名前を知った途端、何となくその名前とおりに見え始めてしまう。幼きころ、ただの白い雲に名前を付けた記憶がある。「アレは〇〇!」と命名するとみんなが笑ってくれた。私はうれしくてはしゃいでいたが、命名したモノはもうそれにしか見えなくなっていた。先人達は一体ここで何をしていたんだろう? そんな疑問が生まれた。しかし、答えは見つかりそうもない。私はVストローム250の元へ戻ると海峡ラインの南下を再開。走り出すとミラーに映った仏ヶ浦がどんどん遠くなっていった。
仏ヶ浦

広大な下北半島の海岸線でわずか2kmだけの異空間、仏ケ浦。本当にここは浄土か極楽か…。人も全然いない。ということで、この景色、ぜーんぶ私のもの!

山道を歩くこと15分。たどり着いた仏ヶ浦の風景にビックリ! 大自然が作ったものとわかっていても「神のわざ 鬼の手作り 仏ヶ浦」といわれると、そうかも知れない、と納得してしまうほどの不思議な光景です
願掛岩

大迫力の願掛け岩。別の角度からみると大きな岩が抱き合っているように見えることから、縁結びの願いを込めて名付けられたそうです
脇野沢のおサル

地球上のサルの中で、世界最北限に暮らす脇野沢のおサル。大阪箕面のイタズラおサルに比べて品がいい。サルも育ちによって性格が変わるのかな?
海峡ライン(国道338号)

大間と脇野沢を結ぶ国道338号線海峡ラインは、その名のとおり津軽海峡を望みながら走る山岳路。ところどころ狭くて走りにくい場所もあるけど、信号もほとんどなく、無心になって走れる気持ちのいい快走路です
鯛島

私の後ろの島、何に見えますか?クジラと思った方、ざんね〜ん。鯛の形をした鯛島です!
大間のマグロ

2日めの朝は、大間で朝食を。大間んぞくの3色マグロ丼です! う〜ん、トロトロ!! 一切れ一切れ、味わっていただきました
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幻想の湖に見たこの世とあの世の境界線
Vストローム250を走らせると、道はだんだん雰囲気のある山岳路に。霊場までの道には、ところどころに赤い三角巾を付けたお地蔵さまが安置され、私がどこを走ろうとも見られていた。高い木々に囲まれ昼間でも薄暗い道をどんどん駆け上がっていく。かなり登ったところで突然森が開け景色が明るくなった。気が付けば目の前に大きな湖が。宇曽利山湖だ。Vストローム250を停め歩き出す。湖の周りを、デコボコした山が見事に囲っている。湖面の方へと近づいてみる。ここの湖水は、あまりに酸性が強く、限られた微生物しか生息できないため、透明なのだそう。
あれ…? 水と浜辺の境界線がわからない。遠くからだと見えていたのに、近づくと消えた。届きそうで届かない。夢の中を無我夢中で歩くような感覚になっていた。すると、なにも気付かずに水の中に足を踏み入れてしまった。私は、あわてて足を上げた。そのとき、ピチャチャンと音を立て水面に水紋が生まれた。広がる水紋を見て、無色透明の水の存在がやっと確認できた。私が作ってしまった波が収まった後は、優しく吹く風に水面が揺れ、また水の存在が確認できた。この宇曽利山湖の水は、外から受ける影響によってのみ、存在が現れるようになっていた。
天国のような空間に、私が身を委ねようとすると、爽やかな風とともにやってくるのが、鼻をつんざく硫黄臭。やっとたどり着いた幸福に浸りたいのに「そうはさせまい」と隙あらば、鼻の奥をトゲトゲした匂いで刺してくる。まさに、天国と地獄。私はもしかしたら「あの世」に少しづつ近付いているのかもしれない。嗅覚が限界を迎えるまで宇曽利山湖を眺めた。近くに真っ赤な大きな太鼓橋があった。橋の端にはちゃんと「三途川」と書かれている。ほんとにあったんだ、三途の川…。生死の境目にならなければ、見ることもできないと思っていた幻の川。水は限りなく透きとおる透明度で、ほんのりエメラルドグリーン。この世のモノとは思えない見事なまでに美しい川だった。
私、見えちゃった。ということは、私は本当にあの世とこの世の間に来てしまったのかもしれない…。私がいた湖岸から恐山霊場はすぐだった。駐輪場へVストローム250を停め、恐山菩提寺の方を向く。うぅ、なんとなく恐い雰囲気をしている気が…。「お邪魔します」と、境内へと足を踏み入れる。お寺の凛々しいたたずまいを眺めながら何歩か歩いたとき『イタコの口寄せ』と書かれた看板が。 え、うそ…? その瞬間、心拍数が一気に上がって胸が苦しくなった。ばぁばに会える…? 直立したままの足をどうにか動かし、二つ並んだテントの中をそっとのぞいた。白い着物を身に纏ったイタコさんが座っていた。…どうしよう。今、心が揺れに揺れている。でも、ちょっと待て。一旦深呼吸だ。ふぅ…。当然イタコさんは、私の素性も何も一切知らない人。ばぁばとの再会と引き換えに、私は一体なにをどうされるのですか? そもそも、一度この世から去った人と本当にまた会えるのでしょうか? 私が今までどれだけ「会いたい」と強く願ったことか。だって私は心の準備がまだ…。しかし、今私は下北半島にいる。大祭のときしか現れないと思っていたイタコさんがすぐそこにいて、口寄せを行なってもらえそうなこと、昨夜電話で聞いた母の声。行くなら今しかない!
テントをのぞき「あの…、いいですか?」と声をかけ、中に入れてもらい小さなイスに座る。「どなたを?」と早速尋ねられ「母方のお婆ちゃんを」と答える。続けて、命日を答えると「お婆ちゃん、ずっとあなたの後ろにいるよ」と言われ「えっ!?」と、驚き戸惑う私にイタコさんは続けて、「今からお婆ちゃんをこちらへ呼びますので、数珠の音が止んだら話しかけてください」と言った。え、ばぁばが後ろにいる…?と、まだ私が困惑している間に経文を唱え始め、数珠を鳴らし始めた。経文と数珠の音が静かに流れている。じんわりと音が止まる。「…ば ぁ ば?」『孫やぁ』「…元気?」『元気』私の心に激震が走った。な、なんと、思いもよらない展開に何が何だかまったくわからなかった。しかし、間違いなく私のばぁばだ。 年ぶりの再会に動揺を隠せない。あぁ…、質問が出てこない。そしたら、ばぁばがまた話しかけてくれた。『よく来たねぇ。すっかり綺麗になって』そう言われた瞬間、私を支えていた何かがくずれ落ち、涙が止まらなくなった。話したいことはいっぱいあるはずなのに「うん…、うん…」と相槌を打つのが精一杯だった。 頭の中では、思い出したらキリがないほどのばぁばとすごした幸せな時間が思い出されていた。ばぁばはすごく優しい人で、子どものころ私が会いに行ったときには『優香さん、よく来たね』といつも笑いながらギュッと私を抱きしめてくれた。空手をしてる私と兄の練習を見に来てくれたときには、気がつけば壁に隠れてひっそり泣いていた。
そんな、ばぁばのことがみんな大好きでした。そして、今私の前にばぁばがいる。どうしても聞きたいことがあった。「ばぁばは天国で元気にやっているの?」と。『ばぁばは元気やぁ。ここからな、じいちゃんやお母さんにお父さん、家族のことを見守っているよ。みんなを残して逝ってしまってごめんね。楽しかった、本当にありがとう』と話してくれた。なんだか、私はすごく安心した。ばぁばの声が14年前と変わらず穏やかで幸せそうな声だったから。徐々にまた経文と数珠の音が聞こえてくる。え!? もう終わり? やっとまた近くにいられたのに、また離れ離れになるのが、すごく辛かった。でも、やっぱり私らのことを見守ってくれているんやね。そっかぁ。ばぁばと話しをさせてくれたイタコさんに感謝をし、お礼を伝えテントから出た。そのときの感覚といえば「あれ? 何が起きたの」と軽いパニックでしたが、ばぁばと話した感覚や記憶はちゃんとある、これでいいのかな。とトボトボ歩いた。恐山菩提寺へ参拝をした後『地獄』と名付けられた場所を通り、その先にある『極楽浜』へたどり着いた。まっ白な砂浜と無色が広がる宇曽利山湖。ここを囲む外輪山の景色。カラカラと回る風車。丁寧に積まれた小石の山。賽の河原か…。私も積んだ。「ばぁば、ありがとう……」。その途端、心臓がギュっと締め付けられ、大量の涙があふれ出して止まらない。あれ、おかしいな…。ばぁばはずっと私の側にいるんでしょ? だから大丈夫のはずなのに。あ、そうか。止まったままだった心がやっと動き出しているんだ。あの日の後悔…。ばぁばが目を閉じるとき、私は間に合わず「ありがとう」と伝えることができなかった。
身も心も軽くなる、このとめどない幸福感。これは私一人じゃ感じることはできなかっただろう。ばぁばが私の元へ来てくれて、凝り固まった後悔の念を受け取ってくれたんだ…。 ここは、天国と地獄の境であり、あの世とこの世の境。心の中にいる大切な人と、もう一度ふたりっきりになれる安息の場。このような優しい空間がニッポンにあることに感謝をし、私はまた前を向いて歩き始めることにした。通ってきた地獄を抜けVストローム250の元へ。「私たちも長生きしようね。ありがとう」と伝え、アクセルを開け山を駆け下りた。
宇曽利山湖

念願の『宇曽利山湖』に到着! 透きとおる水に映 る外輪山の風景。あまりの美しさに言葉がでない。相棒も気持ちがよさそうだ。しかし、流れてくる硫黄臭が、夢心地の私を現実へと引き戻す
恐山

日本三大霊山のひとつ、恐山は1,200年前に慈覚大師円仁によって開かれたとされ、地獄と極楽が混然一体となった空間や、死者の霊を呼び寄せ るイタコの存在などがあり独特な雰囲気を持っている霊山です
三途川太鼓橋

とてもきれいな三途の川と、天国に行ける人が渡れる三途の橋がありました。私は渡れるのかしら…?と思ったら、なんと復旧作業中で通行不可なのでした
恐山の冷水

俗界と霊界の境界に存在する『恐山の冷水』。ここで手を洗い、体を清めて霊場に向かうそうです。ちなみに「一杯飲んだら10年、二杯飲んだら20年、 三杯飲んだら死ぬまで若返る」といわれています
恐山の地獄絵図

恐山の地獄絵図は、地面は割れ、乱雑に積まれた岩。荒々しく、さびしい光景。そして硫黄臭のガスが大量放出。生前に悪さをしたらここに連れてこられます
青森県道4号

宇曽利山湖〜恐山菩提寺へと向かう県道4号線の山道はすでに恐山の領域。こんなにも深い山の奥に霊場があるというのもどこか神秘的
極楽浜

イタコの口寄せを経験し、地獄を抜け、その先には宇曽利山湖の極楽浜。真っ白な砂浜と湖の光景、とても静かで 聞こえてくるのは風車がまわる音だけ。このとても優しい 風景に、少しづつ気持ちはほぐれていくのでした

遠くからだと太陽の具合でさまざまな色を見せる宇曽利山湖ですが真近で見ると透き通っています。強酸性の水は限られた生物しか生息できないそうです。さらに、上から見るとハートの形をしているなど、いろいろ不思議な湖なのです

丁寧に高く積み上げられた沢山の小石。こんなにも誰かを想い、小石を積み上げた 人たちがいるのか…。私も亡き人を思い、小石をひとつ積み上げました
※本記事は2019年8月24日発行タンデムスタイルの企画をベースにしています
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