【千葉県 房総】おすすめツーリングスポット9選

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厄払い・開運ツーリング。

冬真っ盛りとはいえ、春を思わせる陽気に包まれる日は少し遠出をしたくなる。

「定番だね」なんて声も聞こえてきそうだが、目指すのは房総半島。新しい年の始まりらしく、開運&パワースポット巡りを楽しもうという魂胆だ。

まずは、今回行ったツーリングスポット16個を紹介!

report●モーターサイクリスト編集部・太田

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房総ツーリングスポット「厄払い・開運ツーリング」

養老山立國寺


鎌倉時代からの名刹。

およそ800年前、天下統一を目指した源頼朝が戦に敗れた後、この地に観音像を祭って戦勝祈願を行ったところ天下を平定させたことから、開運招福の守護神、出世観音と言われる名刹。

立身出世だけでなく人としての成長を見守ってくれるご利益もあるという。自分を見つめ直すことを目的とするお坊さん体験の「三目行」や、仏教の教えによる「お悩み解消」(事前予約制)なども行う。

写真は案内していただいた佐々木浄聖副住職(右)とスタッフの前田正則さん(左)

住所:千葉県市原市戸面401 0436-96-0097

清水代隧道

房総半島、それも南部を形成する砂岩地帯に数百あるともいわれ る素掘りのトンネルのひとつ、清水代隧道。その魅力は、内部だけ でなく出入口にも続く地層の美しさ。近年ではトンネル巡りを楽し む観光客も多い。人気の向山トンネルからも遠くない。

「ごりやくの湯」

県道178号・小田代勝浦線沿いの観光名所、粟又(あわまた)の滝の少し上流にある日帰り入浴施設。解放感あふれる露天風呂や食事処がある。

住所:大多喜町粟又字ヤシウ176 0470-85-0056 営業時間 10:00〜18:00

本多忠勝ゆかりの「大多喜城」

徳川四天王のひとりとして知られた武将、本多忠勝が初代藩主となった後に、当時の近代城郭にすべく大改修した城。現在は改修中のため、内部の見学は行われていない。

福を呼ぶ「三福だんご」

上新粉を蒸してキネつきした、大福、幸福、裕福の3つが一体になっただんご。手渡されるときは串(苦死)を切ることで健康、長寿を願ってくれる。

笠森観音(笠森寺)

天空にそびえる笠森観音堂は日本唯一の「四方懸造」。

岩窟や山の斜面に何本もの柱を用いる建築様式「懸造(かけづくり)」は日本各地に見られるが、この笠森観音は岩山の頂部を覆うように建てられた「四方懸造」と呼ばれるもので、国指定重要文化財となっている。

房総半島の山々の標高は低く、この観音堂の高さも80mほどだが、急な階段を上った先の回廊からはすばらしい眺望を堪能できる。ちなみに、参道途中の霊木 子授楠はその穴をくぐると子宝に恵まれると言われている。拝観料300円。拝観時間8〜16時(4〜9月は〜16時30分)

住所:千葉県長生町笠森302

道の駅 ちくら潮風王国

旬膳はな房

住所:千葉県南房総市千倉町千田1051 電話番号:0470-43-8871

長福寿寺

約1200年前に創建されたという長福寿寺は、440 年ほど前の室町時代後期、護摩修行を行っている最中 に炎の中に幸せを呼ぶ吉象が舞い降りてきたと言われ ている。宝くじが当たる寺として参拝者が途切れない。

吉ゾウくんの足を優しくなでると金運がアップし、幸せになれるという。

住所:千葉県長南町長南969

玉前神社

春分、秋分の日に真東から上った太陽が玉前神社の一の鳥居を照らすとともに、神奈川県の寒川神社や富士山、京都府の元伊勢などを通過し、出雲大社の西で沈むというレイライン(御来光の道)の始まりに位置するお社。

一風変わった黒塗りの建物が厳かな雰囲気を漂わせる。境内には「はだしの道」と呼ばれる玉石の敷き詰められた円形の道があり、三周することで浄化されるという。人生の荒波を乗り越える波乗守や転ばぬ守などを求める人も多い。

住所:千葉県一宮町一宮3048

洲崎神社

平清盛との戦に負けた源頼朝が再興を祈り祈願したと伝えられ、その後鎌倉幕府を立ち上げたことから再起、再興を願う人にとってのパワースポットとして人気。

また、縁結びにご利益があると言われる。朱色の随身門を抜ければ現れる148段の階段、厄祓坂は一段進むごとに身が清められていく不思議な感覚を味わえる。高所にあるお社からの眺めや、海沿いにある御神石から望む富士山の眺望がすばらしい。

海の安全を守る神様としても知られる洲崎神社。ベンチなどが置かれた公園としても整備されていて、海辺に鎮座する御神石が東京湾の入り口を見守っている。


付近の浜は美しい夕陽スポットしても人気。

住所:千葉県館山市洲崎1344

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房総のおすすめツーリングロード

開運巡りと冬走りを楽しむ

あまり信心深い方ではない。しかしお盆には先祖をお迎えし、寺社に出会えばできるだけご挨拶を欠かさないようにするなど、八百万の神さまのいる日本人の端くれとしての心得は持っているつもりだ。何よりそんな寺社を訪ねたときの、どこか心穏やかにさせてくれる雰囲気が心地よくて、時折、気ままに出かける散歩の際にもお参りは欠かさない。

早春を感じさせるような陽気の日があれば散歩だけではもの足りなくなり、バイクで少しだけ遠出をしたくなる。その目的地はどこかの半島の先端部が多いのだが、「たまにはいつもと違ったコースを巡って、神様やパワースポットを訪ねてみようかな」なんて思いつきが、今回、房総半島を訪ねるキッカケだった。

同じようなご利益をたくさん望むのは失礼になりそうなので、それぞれに特徴のある寺社をピックアップした。さらに日の短い冬には走行距離を稼ぐのが難しいことを考慮して、アクセスの容易な首都圏中央連絡自動車道(圏央道)を使った、国道409号周辺より南のエリアとした。途中で立ち寄れるスポットを少し多めに用意しておいたのは、体が冷え切る前に立ち止まり、散策することで体を動かして暖を得るという冬ならではのツーリングの作戦のひとつだ。

その始まりは、養老渓谷にある養老山立國寺から。そこに源頼朝由来の古刹があることは知らなかった。鎌倉幕府を立ち上げるキッカケとなったことから「立身出世」や「勝負」の、さらには人としての成長などにご利益があるとのこと。そんな境内を散策している際にお声がけしていただいたこともあり本堂へ。そこで出迎えてくれた、一本の木をくりぬいて作られたという観音様の神々しさに思わず引き込まれては、すがすがしい感覚に包み込まれるのだった。

その後は大多喜城を経由し、再び圏央道周辺の笠森観音、長福寿寺を訪ねる。大回りした理由はランチタイムの調整のためだ。房総半島にも有名なグルメはいくつかあるが、誰もが大好きなラーメンもそのひとつ。大多喜から笠森観音へ向かう途中にある「アリランラーメン」がオススメとの情報を友人から得ていたが、お昼前にもかかわらず店外にまでできていた行列に思わず後ずさり。冬の日差しは正午を過ぎるとまるでその重みに耐えかねるかのように傾きを大きくしていく。大ざっぱだけど、何となく緻密に計算したつもりのスケジュールが狂うのを避けたのだ。そんな非常事態を救ってくれたのは、バッグに忍ばせておいたペチャンコのアンパンなのである。

正反対の2つの寺を巡る

小高い山のテッペンの岩の上に建つ笠森観音には、見る者を圧倒する迫力がある。崖を背に建てられた寺社はいくつもあるが、この笠森観音のようにまったくの大岩の上に建つのは珍しく、岩から生えたようないくつもの長い柱によって支えられたその建物は、まるで今にも宇宙に向かって飛び出しそうな力強さを感じさせる。しかしその創建の古さゆえ、階段を上るたび、回廊を巡るたびに床板の隙間から「下界」がのぞける。はるか下の地面が見える階段や廊下は、高所恐怖症の方には苦行かも。おまけに、踏むたびにきしむ音は階上を目指す人々に時に悲鳴を上げさせるほど。そんな階段を上り、回廊を進むほどに、いつしか不思議なほど無心になっていっていることに気づき、また天空から眺める周囲の風景の美しさにただ見ほれてしまうのだった。

そんな厳かな雰囲気漂う笠森観音とは真逆とも言えそうな騒々しさに驚かされたのが長福寿寺。境内に入るなり聞こえてくるポップな音楽とご利益のすごさを誇る案内書の数々に思わず右往左往。ご利益の中でも特に金運に恵まれるという評判が宝くじ当選祈願で人気を集めているという。庶民の暮らしの苦しさを物語るかのように、訪れる人は途切れなかった。

自分だけのパワースポットへ

遺跡や寺社、パワースポットが並ぶ線を「レイライン」という。日本におけるそのスポットのひとつが外房の玉前神社。春分の日、秋分の日には一の鳥居の正面である真東から日が昇り、山陰の出雲大社を経て沈む。その線上には富士山や、天照皇大神が祭られていたと言われる元伊勢が並ぶと知れば、その不思議さに思わず畏敬の念を抱かずにはいられなくなる。 近年、南の海で生息する魚たちが北上しているという。そういえば太平洋を流れる黒潮の北限、親潮の南限も北上しているとか。玉前神社を出発して外房〜南房総の海沿いを走るとき、一層暖かな雰囲気が感じられた。地球の温暖化について詳しいことは分からないが、ダイレクトに冬の厳しさに直面するバイク乗りだからこそ、異変に敏感に反応した瞬間である。

開運スポット巡りの最後は南房総、東京湾の入り口を見守る洲崎神社。その立地から海運をはじめとする交通安全にご利益があるとのことだったが、まずはそのたたずまいに圧倒された。斜光に照らされさまざまな色合いに染まる木々。その中に続く石段と見上げるほどの高さに建つお社の組み合わせは、まるで絵画のような美しさ。

鳥居をくぐると目の前に現れる148の石段。その角度はひとつふたつ前の石段しか見えないほど急で、ふと見上げてしまえばため息が、振り返れば悲鳴が上がる。「上るごとに邪心が払われる」

入り口付近で擦れ違った先人の言葉が思い出されては納得する瞬間。上り切れば視界の先に広がる東京湾や三浦半島、果ては富士山……、何とも気分爽快なひと時を楽しませてくれるのだった。

御神石があるという国道を挟んだ反対側の波打ち際には、またひと味違った、波の音だけが響き渡る、心休まる癒やしの空間が広がっていた。何をするでもなくベンチに座ってひと時を過ごす人もいる。その空間すべてが、「ね、いい所でしょ。お気に入りの場所を探してノンビリしていきなさい」と笑顔で語りかけてきているよう。

例外はあるものの、パワースポットと言われる場所には一種独特の空気感がある。例えば厳かだったり、心安らぐ雰囲気を感じたり、妙にパワーがみなぎるような感触があったり……。それは森や山、岩場などの自然が稀有な美しさを見せる場所や、そんな場所に建つ寺社であることが多い。しかしそんな感触は、ふだんの生活でも感じることがある。日常の中で得られるものや、旅することで味わえる新鮮な癒やしや心地よさを得られるスポットを探しては、その心地よさをもっと楽しんでみたいと思う新しい年の始まりなのである。

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